2017.12.29 結露の防止方法とおすすめ対策グッズ|ズバッと解決!<季節のお悩み相談室>
途方に暮れてしまうほどの水滴が毎朝。忙しい朝なのに、これをいちいち拭けって言われても困っちゃいますよね。ほんと、この水どこから来たんでしょうね?
私たちの身の回りにあるこの空気には酸素と窒素のほか少なからぬ「水蒸気」が含まれていますが、この「水蒸気」が何かの表面(たとえば窓ガラスなど)や内部で、「凝縮」(気体から液体に変わる)する現象のことを、「結露」と呼んでいます。
「この水どこから来たの?」という問いの答えは「お部屋の空気から」が正解です。お部屋の空気に含まれている水蒸気が、窓ガラス面の温度(ほぼ屋外の気温、低温)に接するだけで発生してしまうので、空気中の水蒸気を皆無にすることや、ガラス面を温かく保つことができない限り、結露が発生してしまうこと自体はしかたない自然現象といえます。
とはいえ、「ちょっとの水滴」で済むか、「びっしり、ビショビショ」になってしまうかでは後の始末の手間は大違いですよね(違いは手間だけではありませんがそこは後述します)。そこで、結露を少なくする暮らしのコツをいくつかご紹介したいと思います。
●水蒸気を発生させる暖房器具を使わない
いまどきあまり一般的ではないかも知れませんが、「石油ストーブ」「ガスファンヒーター」などは、燃料の燃焼の際に「水」を発生させるため結露も起こりやすくなります。その水分量は、燃やした燃料と同量程度なので予想以上に多いのです。燃焼に部屋の空気を使わない「FF式」と呼ばれる暖房器具や、エアコンなどであれば余計な水蒸気は発生しませんので覚えておくといいでしょう。
●加湿しすぎない
冬場の美容に乾燥は敵!とばかり、特に女性は加湿を過剰に頑張ってしまうきらいがあるようです。美容のみならずインフルエンザ対策などの意図もあるかも知れませんが、必要以上の加湿は結露を助長し、カビやダニをも発生させてしまうため、別の意味で健康に悪いと言わざるを得ません。普段過ごすお部屋にはもれなく「温度計、湿度計」を設置して、客観的にお部屋の温度や湿度をモニターし、相対湿度で65%以上にまでは加湿しないようにしましょう。
●1日に1度は換気する
屋外が寒いと躊躇しがちですが、お部屋の空気というのは水蒸気のほか油煙、微細なホコリ(土、砂、排気ガス、カビの胞子、ダニのかけら、繊維クズ、花粉、タバコの煙などなど)などによって想像以上に澱んでいます。二酸化炭素や一酸化炭素による汚染も懸念されます。
住まいの結露といえば、窓ガラスにびっしりついた「あの水滴」だけのことを指し、害といってもあの水が鬱陶しいだけ、というようなイメージがあるかもしれませんが、実のところそれほど単純なものではありません。
身体から出る汗などの水分が布団と床の間の温度差により冷やされ、布団内でも「結露」することがあるということはあまり知られていませんが、布団のカビ発生の主原因はそれです。
また窓ガラスだけではなくお部屋の壁に水滴がついてしまうこともあります。隣の部屋などとの温度差が原因です。トイレでは初夏などに水タンクの表面にびっしり結露が発生してしまうことがままあり、トイレ内でのカビ発生のリスクを高めています。結露が発生することは、そこにカビが生えてしまうリスク、ダニを殖やしてしまうリスクにもつながっていて、アレルギー症状をもたらすなど、健康面に少なからぬ悪影響を及ぼしかねない怖さがあります。