2018.06.01

梅雨の意味と過ごし方|暮らしの歳時記~今さら聞けないマナーと常識~

梅雨入りが近づいてきました。暑い夏が来る前の長雨シーズンの到来です。毎年6月頃、気象庁の「梅雨入り宣言」が話題になりますが、梅雨は旧暦では5月。「五月雨(さみだれ)」とはこの梅雨の時期の雨を指すものでした。雨が多く気分も沈みがちですが、お気に入りの傘やレインコート、長靴などで雨のおしゃれを楽しんだり、梅雨の意味を知り、湿気や食中毒の対策をしましょう。

「入梅(にゅうばい)」は「雑節」のひとつ

「雑節」とは、日本の季節の移り変わりをよりわかりやすく表したもので、主に農作業に深くかかわっています。雑節には「節分」、「お彼岸」、「社日」、「八十八夜」、「入梅」、「半夏生」、「土用」、「二百十日」、「二百二十日」があります。暦の上では「入梅」は6月10日頃からが目安とされています。田植えなどの農作業にとっては恵みの雨でもあり、大切な季節でもあります。

「梅雨」の意味は?

6月は日本各地が梅雨の季節に入る「入梅」を迎えます。例年、「入梅」から7月上旬頃の「梅雨明け」まで、北海道を除く一帯に長雨が降り。湿度も高くなってじめじめした日が続きます。「梅雨」というのは、ちょうど梅の実が熟す頃に雨が降ることからつけられた名前とされています。他にも、木の葉などにおりる「露」をさす、物が悪くなったり弱ったりする「ひつゆ」が転じたもの、カビが生えて色々なものが悪くなる時期のため、「黴雨(ばいう)」という、などの諸説もあります。

なぜ雨が降り続く?

この時期、東南アジアでみられる気象状況によるものです。大陸の冷たい高気圧と、太平洋の暖かい空気がぶつかり、大気の状態が不安定になり、そこで発生した梅雨前線が停滞するので、雨が続きます。雨の日でも蒸し暑い日と涼しい日があるのは、ふたつの気圧のせめぎ合いのためです。

雨をよける「てるてる坊主」の由来は?

運動会や遠足など、子どもたちが楽しみにしている行事の日が雨にならないように、願いを込めて飾るてるてる坊主。梅雨の時期にも軒先やベランダによくみられるものです。その由来は、手に持ったほうきで雲を払い、晴れの気を呼ぶといわれる、中国の「掃晴娘」とされています。本来は女の子だったのですが、日本では僧侶などが日乞いをしていたため、男性の姿に変化したといわれています。この習慣は現在の中国ではほとんど見かけないものです。

湿気対策はぬかりなく

エアコンや除湿器、扇風機や換気扇を使って、室内の空気を動かしましょう。洗濯物を室内に干すことも多く、湿度が上がってしまうこの時期、油断するとカビの発生を許してしまいます。湿度がこもりやすい押し入れやクローゼットなどは、扉を開けて扇風機の風をあてるなど工夫してみましょう。

食べ物にも要注意

梅雨の季節は食中毒が気になる季節でもあります。調理器具やキッチンは常に清潔。調理前は手を消毒する習慣をつけましょう。冷蔵庫は食材を入れすぎると冷蔵効果が落ちてしまいます。また、雑菌効果の高いお酢もどんどん活用しましょう。例えば、お弁当。おかずを詰める前にお酢でお弁当箱をさっと拭いて消毒したり、お米を炊くときにお酢を混ぜておくと、傷みにくくなります。お米2合に大さじ1杯弱が目安です。

体にいい「梅」を食べよう

強い抗菌力を持ち、疲労回復に効果があるクエン酸をたっぷり含んだ梅。梅酒や梅干しは昔から保存食として活用されてきました。現在では、料理はもちろん、はちみつや氷砂糖に漬けたシロップやジャムなどのスイーツも登場するなど、梅を使う保存食のバリエーションも増えています。ちなみに、梅干しを作るときは黄色く熟した梅を使います。     「伝統の作法と最新マナー 冠婚葬祭常識辞典」、「日本の行事を楽しむ12カ月 くらしの歳時記」(ともに主婦の友社刊)より


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